Q. 英語力が伸び悩んでます。何が問題でしょう? A. 原因は3つ考えられます。
昔、某英会話サークルに参加していた時に、
とある方(Aさんとします)がこんなことをおっしゃっていました。
「英検準1級は受かったんですが、1級の1次試験がなかなか受からないんですよねー」
よくよく話を聞いてみると、Aさんの語彙力はすごいことがわかりました。
英検1級レベルの単語がすらすら出てきます。
試験結果も、語彙セクションは20+/25で安定してしているようでした。
英検1級の最大の難関は語彙だと個人的には思っているので、
なぜAさんはこの語彙力を持ってして1次試験を突破できないのか、ずっと謎でした。
その後私は仕事の都合で引っ越してしまい、Aさんとは疎遠になってしまったので、
結局その理由は分からず終いなのですが、個人的に「ひょっとしたら」
と思い当たる節があるので英語学習法の記事として引き合いに出してみました。
英語の4スキル
「リスニング」「リーディング」
「スピーキング」「ライティング」
については知らない方はいないと思います。
上述の英検を含め、英語の試験で測られるのはこれら4スキルだからです。
Aさんも試験対策としてリーディング・リスニングの対策を相当やられているようでした。
では、試験対策を含め、4スキルの学習をすることが
果たして本当に正しい英語学習法なのでしょうか。
そもそも、4スキルの学習をする、とは一体何を勉強することなのでしょうか。
例えば、リスニング力を伸ばしたいと思って参考書を買ってきたとします。
すると、中身は
音の変化に注意しよう!
とか
よく使われる表現を覚えよう!
とか
聞こえてくる英語を頭から理解しよう!
などと言った内容になると思います。
リーディング、ライティング、スピーキングの学習でも本質的に
言っていることはどれも一緒です。
どういうことかいうと、英語の4スキルを伸ばすとは根本的にはどれも
「発音」「語彙」「文法」
の3要素のどれかを鍛えることに他ならない、言えるのです。
それが書き言葉(リーディング・ライティング)なのか
話し言葉(リスニング・スピーキング)なのか、
あるいはインプット(リーディング・リスニング)なのか
アウトプット(ライティング・スピーキング)なのかの違いです。
まとめると、次の表のようになります。
書き言葉 | 話し言葉 | |
---|---|---|
インプット | リーディング | リスニング |
アウトプット | ライティング | スピーキング |
勿論、とりわけライティングやスピーキングなどの
アウトプットスキルを鍛えるためには上の3要素に加えて
論理構成やレトリックなどの発展的な「スキル」
を身につける必要があるのですが、それはあくまで3要素の
基礎があってこそ積み重ねられるものだと思っています。
個人的な経験と照らし合わせても、
- 文法をみっちりやった後
- リスニングのための発音を鍛えた後
- 単語帳を徹底的にこなした後
にはかなり英語力が向上したなあと実感した記憶があります。
冒頭のAさんの話に戻ると、Aさんは語彙に問題がないことは明らかです。
すると残るは発音と文法のいずれか、あるいは両方なのですが、
個人的には発音ではないかと思っています。
というのもAさんと英会話すると、
LとRの音の違いが不明瞭であったり、
[ʃ]と[s]の音を混同していたり(seeをsheと発音するなど)、
と気になることがあったので、ひょっとしたらリスニングのための発音
のトレーニングが不十分で、結果的にリスニングのスコアが
足を引っ張っている可能性があります。
※あくまで英検1級の1次試験を突破できない原因を分析しているだけであって、
普段の英会話では発音のことはそれほど、というか全く気にしていません。
私の発音に対するスタンス及びリスニングのための発音とは何か、
は以前以下の記事に書いた通りです。
皆さんの中にも英検に合格できない、TOEICのスコアが伸び悩んでいる、
と感じている方がいらっしゃったら、
「発音」「語彙」「文法」
のどれかに問題がないか、見つめ直してみてはいかがでしょうか。
それぞれの個人的におすすめな学習法については後日記事にしたいと思います。